【正規ソフトでもBAN?】これは誰の責任になるのか──Switch2中古市場の新たなリスク

業界

前回、Switch 2のBAN本体問題について記事にしましたが、今回もその続報となる内容です。


題して―― 『正規のソフトなのに本体が壊れた!これはどこの責任?』


■「MIGカートリッジ」が引き起こすBANの波紋

前回の記事でも触れましたが、MIGカートリッジを使ったユーザーがBANされるという報告はすでに出ています。
MIGカートリッジとは、ソフトのバックアップを取る目的で使用される“アングラ技術”で、詳細はあえてここでは触れません。

ただ、今回注目したいのはその“流れ”です。

  • 正規のソフトを購入
  • バックアップを取り、データは自分の本体に残す
  • バックアップを取った後、そのソフトを中古市場に売却
  • 別のユーザーがそのソフトを購入し、自分のSwitch 2で使用
  • → なぜかその本体がBANされる

この流れが、こちらのYahooニュースや、 Biggo.jpの報道などでも取り上げられ、海外でも話題になっています。


■正規ソフトで本体BAN?……小売には見抜けない罠

問題は「バックアップされたかどうかはソフトの見た目では判断できない」という点です。
小売店としては、普通に買取業務を行い、正常に動作確認したうえで中古品を陳列しているわけです。

その後、それを購入したユーザーが使用して「本体がBANされた」となったとき……
いったい誰がその責任を負うのか?

購入者は当然、「買った店に責任がある」と考えるでしょう。
しかし店側は、通常通りの買取・動作チェックを行っただけです。
中古市場においてこれは大きな“盲点”であり、今後訴訟沙汰になってもおかしくないテーマかもしれません。


■起動チェックは万能ではない、が…救済措置も存在

「え、でも動作チェックしてるんでしょ?」と思う方もいるでしょう。たしかに店頭では通常、ゲームが起動するかどうかの簡易チェックは行われます。しかし、問題のソフトが起動時に問題を起こさないケースもあるとのことで、その時点では“正常品”に見えるわけです。つまり―― 運悪く(あるいは運良く)買取時には普通に起動してしまう可能性もあるということです。ただし、実際に発生した事例の中には、任天堂サポートに連絡し、購入証明を提出したことでBANが即時解除されたという報告もあります。正規の方法で購入したユーザーであれば、救済措置が受けられる可能性はあるということは、ひとつの希望でもあります。


■責任の所在があいまいなまま、現場は進んでいく

現場の小売としては、正直、この手の問題にどう備えるべきか悩むところです。
「正規品かつ起動チェック済み」のソフトを扱ったにもかかわらず、その後BANの引き金になってしまう可能性があるとは……。

中古市場を支えてきた立場から言わせてもらえば、こういった“見えないリスク”に対してどう備えるのか、中古業界全体で議論する必要が出てきたと感じています。



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