
こんにちは、あすかです!
今回は先日クリアした「まのさば」こと『魔法少女ノ魔女裁判』のクリア後の感想およびレビューです。
まず初めに感想ですが、期待はちょっと盛りすぎていましたが、それでも値段以上にしっかり楽しめました。

ミドルプライス帯でありながら、全キャラクターフルボイス収録+20時間弱のプレイボリュームという内容は、コスパ面でも非常に満足度が高かったです。
登場する13人の魔女はどの子も個性的で可愛らしく、遊んでいるうちに誰か一人は必ず”推しの子”ができると思います。ミステリーとしての仕掛けも楽しめましたが、私はどちらかというと物語以上にキャラクターの魅力に惹かれましたね!
スチルや背景などの美術面も美しく、BGMも世界観に合った出来栄えで、この価格で遊べるミステリーADVとしては全体的にかなり完成度の高い傑作だったと思います!

絶対アニメ化するんじゃないかな!?
かなりキャッチーな作品ですね。
あすかの総合評価 | |
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満足度:82点 | |
ストーリー・キャラ | |
世界観・デザイン | |
システム・UI | |
サウンド・BGM | |
グラフィック | |
ボリューム・やりこみ | |
プレイハード | SteamDeck |
クリア時間 | 20時間 |
作品概要

開発 | Re,AER |
発売日 | 2025年7月18日 |
ジャンル | 魔法議論ミステリ、ADV |
対応機種 | Steam / Nintendo Switch(2026年発売予定) |
物語の概要は以下
「この中に、魔女になった少女がいる」
高校1年生になるはずの朝、エマが目を覚ますと、そこは薄暗い檻の中。
身に覚えもなく絶海の孤島に存在する牢屋敷に閉じ込められていた。
混乱するエマと、同様に捕らえられた少女たち。
そこに現れた一羽のフクロウが告げる。
「キミたちはこの世界に害をなす――
【魔女】である可能性があると認定された」
「ここで囚人として生活してもらう」
当たり前だと思っていた日常が崩壊した。
エマは囚人生活の中で同じ魔女候補の少女たちと知り合っていくが、
あるとき、殺人事件が起きてしまう。
フクロウは囚人の少女たちを集めて言い放つ。
「魔女裁判を執り行う」
それは、少女たちの中から【魔女】
……すなわち処刑対象を選定していく、
あまりに残酷なゲームの開始だった――
……といったように、簡単に言ってしまえばダンガンロンパシリーズのような、ある日急に見知らぬ場所に集められた少女たち。
日常パートで殺人事件が発生し、その証拠を集め、裁判で議論しながら犯人を見つけ出すというゲーム性です。

本作の大きな特徴は、登場人物が全員「魔女の素質」を持ち、ちょっとした魔法を使える点です。
といっても、魔法だからといって何でもできるわけではありません。指先からライター程度の火を出したり、身体をほんの少しだけ浮かせたりといった、ささやかな能力にとどまります。

ですが、普通の推理ゲームにはないこの「魔法」というエッセンスが加わることにより、普通の推理ゲームでは見られないトリックや謎が展開されるのは面白かったです。
サスペンスミステリーらしい意外性のある展開や処刑シーンも盛り込まれていますが、本作は全年齢対応作品ということもあり、血が蝶に変わる演出などでグロさや不快感はかなり抑えられています。

どちらかというと儚げで美しい描写が多く、「えぐさ」を期待していると肩透かしに感じるかもしれません。
ゲーム進行は基本的にノベル形式で、ときどき選択肢が登場します。選択肢の分岐は「メインルート」か「BAD直行」の二択がほとんどで、しかもBADルートは選ぶ前から分かる親切設計になっています。

BADでしか回収できないスチルや設定もあるので、コンプリートを目指す人にとっても遊びやすい作りになっています。

BADエンドは結構数があり、それぞれしっかりストーリーボイス付きなので、結構見応えあります!
魅力あふれる13人の魔女候補
本作で最も推したいのは、やはり魅力的なキャラクターたちです。
デスゲーム物らしく冒頭から次々とキャラクターが登場するので最初は混乱しますが、見た目や性格が非常に個性的なため、しっかり差別化されています。
さらに全員フルボイスで声に特徴もあるため意外とすぐに覚えられました。

スチルも美麗で、ゴシックロリータの可愛らしさや幻想的な雰囲気を楽しめるのもポイントです。
見どころでもある処刑シーンは一枚目のため、本家ほどのぶっとんだ迫力はありませんが、どこか幻想的な美しい処刑方法で、恐怖よりも絵になる美しさを印象づける演出は、本作ならではの魅力を感じました。

また13人という大人数ながら、キャラ同士は自然とカップリングのようなグループが生まれていきます。
13人もキャラがいますが、各々にグループができ、エマxメルル、ハンナxシェリー、ココxミリアなど、本作だけでさまざまな百合の花が咲くカップリングが楽しめます。

百合ゲーではないので、直接的な百合描写があるわけではありませんが、美少女同士の掛け合いを眺めているだけで、気づけば暗転した画面ににやけ顔を映し出すプレイヤーは私だけではないでしょう。

にやにやが止まらねえよオイ
裁判パートは本家には及ばずとも及第点
本作のメインとなるのが裁判パートです。
集めた証拠をもとにキャラクターの発言から矛盾や嘘を突き、正しく指摘して進めていく流れは、まさに本家(ダンガンロンパ)譲りといった印象を受けました。

ただ、実際に遊んでみると結構難しく感じました。ひとつのパートの中に複数の指摘ポイントがあり、それを選びつつ、さらに対応する証拠品を当てはめなければなりません。
難しいというか私があほなだけかもしれませんが、指摘するポイントには正直あまりピンとこないものも多く、気持ちよく謎が解けていく体験というよりは、当てずっぽうで選んでいく場面が多かった印象です。

そのため、総当たり気味で何度も挑戦することになりましたが、そのたびに発言の最初からやり直すことになります。しかも、裁判中の会話はスキップできず早送りしかできません。
幸い、時間内であればペナルティなく何度でもやり直すことができるのでゲームの難易度自体は高くはない(私は一度もゲームオーバーにならなかった)のですが、発言を指摘し直す際のテンポの悪さは気になりました。


裁判パートは1回がかなり長めで、推理に手間取ると1時間を超えることもあり、終わった後は結構疲れます。
本家シリーズと比べるとスピード感や「そういうことだったのか!」というような爽快感はやや薄めですが、それでも推理パートとしては十分楽しめ、及第点といえる出来でした。
ぶっちゃけ感想(ネタバレあり)
今回から新しく導入するぶっちゃけ感想のコーナー
これまでのレビューも忖度したり無理に褒めたりしていたわけではないのですが、記事にまとめる段階で、体裁を整えてしまう部分が少なからずありました。
しかしこのコーナーではプレイ中に私がリアルタイムで感じていたことを、体裁を整えず雑に吐き出していこうと思います。
ADVはネタバレ無しだと薄いことしか書けないしね。
というわけで、以下からはネタバレを含みます。
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ん〜〜〜〜〜正直シナリオ面ではあと一歩欲しかったですね。
ADVある程度遊ぶ人なら容易に想像出来たと思うけど、一番の大仕掛けである、「4章が終わると刻が戻り、やり直す」という仕掛けが、冒頭のヒロちゃんが殺されたところから容易に予想できてしまったのが大きいかもしれない。(メタ的な視点で)

あとは終始気になったのが、登場人物にあまり感情移入できなかった点。
というのも本作の設定上、ストレスが高まると魔女化が進み殺人衝動が芽生える、という仕組み自体は面白いと思うんですが、肝心の“殺人の動機”がいくらなんでも弱すぎるんですよね。
例えば第1章のレイア。動機が「自分より目立っていたから」という理由だったのだけど、うーん…流石にそれで殺人犯すのもどうなんだろう?ノアも言うほど突出して目立っていたわけじゃないと思うけど。

他には第三章のハンナxシェリーの事件も人気のようだけど、個人的にはあまり刺さらず。
ハンナちゃんが「魔女化する前に殺して欲しい」という願いをシェリーちゃんが叶えた…という流れでしたが、ハンナちゃんの魔女化の兆候がこちらには全く伝わっていなかったので、私からすると「仲良しだったのにいきなり殺した」という印象の方が強くて、感動よりも「えぇ……もう少し何か方法なかったの?」という気持ちの方が大きかったです。
まあシャリーちゃんはサイコパスなので、言葉通り素直に受け取ってしまったから仕方ないかもしれないんですけど。

総じて言うと、キャラクターが殺人を犯すまでの葛藤や心情描写が薄く、いきなり実行に移してしまうので、そこに共感できないと断罪シーン含めその後の展開もあまり響いてこなかったのが残念ポイント。

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別に文句を言うコーナーではないので、次はポジティブな話をしましょう。
私の一推しはエマちゃんです!

一番最初からビジュアル&声の時点で好みでしたし、健気で素直なボクっ娘というのがポイント高いです。
純粋に性格が良い子、好きなんですよね。
プレイ中は黒幕を匂わせていたり、他の娘の処刑シーンでニヤリとしたりと、不穏な空気を漂わせていましたが、結局最後までプレイしたら純粋にいい子でした。

あと他の子のことをみんな「〇〇ちゃん」って呼ぶのが個人的に好き。マーゴとか「ちゃん」ってキャラじゃないのに、マーゴちゃん、エマちゃんでお互いを呼び合う関係なんかすごい好きでした。えもえも
次点はハンナちゃん。エセお嬢様属性が昔から謎に好きな性癖があるので、序盤からお気に入りでした。
自分の好みってあまり考えたことなかったですが、こうしてみると色物系より性格良い子が好きなのかもしれません。

ただ上記二人が飛び抜けて好きなわけでもなく、ココちゃんのあてぃしボイスも好きだし、アンxノアの絡みとかも大好き。嫌いなキャラがいないので箱推しが近いかもしれませんね。

雑に語りましたが、上記のようにミステリー作品としてはもうひと押し欲しかったものの、キャラゲーとしては大満足の一本でした。
もっとキャラ同士の絡みを見てみたいので、アニメ化とかで続きが描かれたら嬉しいですね。
まとめ

いかがだったでしょうか!
お手頃な価格以上に、魅力的なキャラクターとストーリーを存分に楽しませてもらえた作品でした。

冒頭でも触れたように非常にキャッチーで、登場する女の子はみんな可愛らしく、ADV好きならわりと誰にでもおすすめできるタイトルだと思います。
特にグロや胸糞要素も少なく、物語も綺麗に締めくくられるので、そうした点が苦手な方でも安心してプレイできるのではないでしょうか。
気になった方はぜひ自分の推し魔女を探して、Xで私と感想語りましょう!

ではまた、あすかでした〜。
おまけ
今回の記事で生成した画像。14人目の魔女候補として参戦するあすかちゃん
